一般社団法人アイエムアイ理事長 北川仁美 紹介

 

 


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北川仁美(きたがわひとみ、1989年1月7日 - )は、日本の起業家であり保育士。一般社団法人アイエムアイの理事長を務める。札幌市を拠点に、保育士の職場環境改善、子どもたちの自立を促す「父性・母性調和型保育(ハイブリッド保育)」を提唱し、多岐にわたる事業を展開している。

 

 

これまでの歩み

1989年1月7日に旭川市で生まれ、札幌市で育った。幼少期から社会への貢献に関心を抱いていたが、学生時代には人付き合いに疑問を感じていた。しかし、「保育」や「福祉」、そして「人と人のかかわり」との出会いを通じてその考え方を改めたという。

光塩学園女子短期大学保育科を卒業後、2009年4月に社会福祉法人に入職し、高齢・重度の知的障害者施設で勤務。その後、NPO法人の児童デイサービスセンターで知的障害や自閉症の子どもの療育に携わるなど、福祉現場で経験を積んだ。

 

保育士として現場で働く中で、北川は「保育の質」よりも、それを支える「環境」に課題意識を持つようになる。疲弊している保育士の現状を目の当たりにし、「保育士を守りたい」「保育士が安心して幸せに働ける場所をつくりたい」という強い思いを抱いた。勤め人時代の経験から、組織内の保育士としてできることの限界を感じ、「自分の信じる保育」を自由に判断できる環境を求めていたという。また、職場での人間関係の課題などを通じて、「心ある潜在保育士が楽しく働ける職場」の必要性を痛感したと述べている。

 

この思いが、2013年4月の一般社団法人アイエムアイ創業へと繋がった。創業当初は、保育園もスタッフもいない「ゼロからのスタート」であった。2013年7月には、アイエムアイの保育ビジネスモデルが第一回札幌市ソーシャルビジネス事業力強化支援の対象に選ばれている。

 

北川は、自身の両親の離婚経験が、面会交流サポート事業への関心を持つきっかけの一つとなったとも述べている。また、父の職場での経験から「働きやすい職場環境」への関心を持つようになり、幼少期の暴力や悲しい言葉の経験から「父性」への希求が生まれたことが、後に「父性・母性調和型保育」の理念を形成する上で大きな影響を与えたと語っている。

 

 

事業と活動

北川仁美が理事長を務める一般社団法人アイエムアイは、以下の多岐にわたる事業を展開している。

 

保育事業

  • 「キッズルームなるなるの木」:札幌市中央区大通西16丁目に拠点を置く「キッズルームなるなるの木」を運営している。かつては豊平区美園にも「キッズルームなるなるの木 TOYOHIRA」を運営していたが、令和6年3月に閉園している。

  • 保育理念と実践「囲み保育・手厚い保育」を重視しており、子どもが怪我をしないよう少人数制を徹底し、スタッフが疲弊しない環境づくりに努めている。休日や夜間、お泊まり保育、緊急保育、病児保育など、様々なニーズに対応する小規模保育サービスを提供している。

  • 地域連携とイベント保育:札幌・清田の温浴施設「湯の郷 絢ほのか」での「湯ったり保育」など、地域との連携を重視したイベント保育や一時保育の企画を多数実現している。ホテルでの託児業務や、劇団四季、東映のライブ会場での託児なども行っている。

  • 経営方針:「子どもの満足が最大の広告」と考え、ウェブでの宣伝広告に予算をかけず、知育玩具等に投資することで質の高い保育を目指している。創業期から「保育バブル崩壊」が叫ばれる中でも、補助金や事業拡大に流されず、創業当初のポリシーを貫くことで生き残ってきたと分析している。明確な使命や理念を最上位に置くミッションドリブン型経営である。

  • 安全管理:2017年に、家族間のコミュニケーションの行き違いから子どもが軽傷を負った経験を機に「アイエムアイ標語」を制定し、スタッフ全員で共有。安全面での徹底した配慮により「無傷の保育」を目指している。札幌市子ども未来局による監査では、継続して「指摘事項無し」と評価されている。

  • 子どもの成長:なるなるの木で育った子どもたちが高校生になって再訪したり、赤ちゃんの頃から利用していた子がバレエのステージで自信に満ちた笑顔を見せるなど、子どもたちの長期的な成長を喜びとして見守っている。

  • 乳児院構想:将来的に、親とつながりの薄かった子どもたちを預かり、社会に送り出す「乳児院」の設立を構想している。ハンガリーのエミー・ピクラー博士の考え方に影響を受ける(『囲み保育のメリットと難しさ』)。一般人と比較してもより優れた人材を輩出し、これまでの乳児院のイメージを刷新したいと述べている。

 

面会交流サポート事業

  • 支援内容:離婚や別居によって離れて暮らす親と子どもが定期的に会うことを支援する取り組みを行っている。子の福祉を最優先とし、第三者機関として中立の立場で見守ることを重視。時には祖父母の面会を一旦諦めるよう助言するなど、子の心情に寄り添った支援を行っている。

  • オンラインサポート:コロナ禍を機にオンラインでの面会交流サポートを開始し、海外とのオンライン面会交流も実現している。

  • 父性愛の視点:面会交流の現場で「父性愛」の重要性を痛感しているが、それは「なにがなんでも父親と面会させましょう」という考え方ではなく、子どもにとって会わない方が幸せなケースもあると認識している。

 

教育・研修事業

  • 保育士国家試験対策講座:東京アカデミー札幌校で保育士国家試験対策講座(社会的養護、社会福祉、児童家庭福祉など)の講師を務めた経験がある。自身の家族が保育士試験に合格したことから、アイエムアイが保育士養成機関としての機能を果たしていることの意義を感じている。

  • 地域向け講義:札幌市内の各区民センターで「保育の現状と子どもの預け先情報」に関する連続講義を実施。

  • 企業・学校向け研修:企業向けの幹部研修で「札幌市の保育の現状と、子どもたちが教えてくれる未来のリーダー像」をテーマに講演したり、高校で「保育士の仕事について」の講義を行ったりしている。

 

その他の活動・資格

  • 宅地建物取引士:不動産の知識が保育サービスの向上に繋がると考え、宅地建物取引士の資格を取得している。事務所マンションの理事として、建物の防犯カメラ設置や修繕などにも関わっている。

  • 警備業務:妹と共に札幌市内の体育館での警備業務にも携わっており、「人を守る」という点では保育と共通すると述べている。

  • 社会貢献:札幌市男女共同参画センター運営協議会委員も務めている。

  • 未来予測とAIへの関心:「北川総合研究所」と称して、20年後の社会を「公務員大失業時代到来」「外国人と日本人が仕事を奪い合う時代到来」「多死社会到来」と予測し、それに向けた事業や組織のあり方を検討している。AIによる楽曲制作やNotebookLMに感動し、AIの保育や社会への活用に関心を示している。

 

理念と哲学

北川仁美の活動の根底には、独自の理念と哲学が存在する。

 

父性・母性調和型保育と「手を放す保育」

アイエムアイの主要な理念は「父性・母性調和型保育」である。北川は、現代社会が「母性」に偏りがちであるとし、「父性愛」の再評価を提唱している。

  • 父性愛の定義:父性愛は、単なる「母性の補完物」ではなく、子が社会で自立していくための「方向性」や「指針」を与える力であると説明している。子どもにとっての「外の世界」との接点をつくり、境界線を教え、自分で立ち上がる術を身につけさせるのが父性の役割であり、そこに宿る愛が「父性愛」である。

  • 「手を放す保育」:「父性・母性調和型保育」の理念において、子どもを「守る」ことよりも「育てる」ことを重視する関わり方を「手を放す保育」と呼ぶ。これは、子どもの可能性を信じ、ある程度の挑戦を許容し、失敗をも含めて自分で経験させることで、自己形成を促すことを意味する。すぐに手を出さず、言葉で導き、時には「突き放す」ことで、子どもが自ら立ち上がる術を身につけさせる。

  • 見守りと信頼:「教える愛」ではなく「信じる愛」、過剰な制御ではなく「見守り」、過保護な保護ではなく「自由」を尊重する姿勢が根底にある。そこには目に見える優しさは少ないかもしれないが、子どもへの深い信頼がある。

  • 父性的要素の重視:道徳、秩序、ルール、冒険心(挑戦)といった父性的な要素を大切にし、子どもが社会に出て困難に直面した際に「辛いことがあっても、涙を流しながらでも、立ち向かおうとする気持ち」を育むことを目指す。

  • 性別を超えた態度:父性愛は性別や血縁の有無に限定されるものではなく、保育士の「態度」として女性保育士によっても十分に実践可能であり、多くの現場で既に行われていると強調している。北川自身も、子どもと接する際には「中性の気持ちで、父にも母にもなって保育をするように心がけている」と述べている。

  • 養育者の持続可能性:保育士が「四六時中“やさしい存在”でいなければならない」という過剰な期待からくる疲弊を軽減し、精神的な持続可能性を高める効果も期待している。

 

職場環境の重視

  • 明るい職場づくり:「働きやすい明るい職場」を自身の経営理念の第一に掲げ、創業時からの「保育士を守りたい」という強い信念を貫いている。

  • スタッフの育成と調和:スタッフの「人間力」や「成長」を重視し、一人ひとりの個性や強みを活かし、仲間同士がお互いに学び合う風土を大切にしている。

  • 適度な距離感(境界):「親しき仲にも礼儀あり」という関係性を推奨し、過度な馴れ合いを避け、適度な緊張感と調和を保つことで、スタッフの精神的な持続可能性を高めたいとしている(『人間関係は質の時代へ』)

  • 待遇改善のビジョン:理事長自身の報酬を抑え(年間300万円あれば十分と考える)、スタープレイヤーのスタッフにはより高い給与を支給するという、スタッフの待遇改善に向けた具体的なビジョンも持っている。実際に、一部イベント保育で時給2000円を実験的に支給したり、賞与を現金で渡し、一人ひとりの功績を伝える手紙を添えるなどの取り組みを行ったこともある。

  • 家族との協働:自身の家族(母、姉、妹)と共に働く「家族経営」を推奨しており、その温かさと力強さを信じている。

 

「人」と「繋がり」の重視

  • リアルなコミュニケーション:インターネットが普及し「遠くの人」との繋がりが深まる一方で「身近な人」との結びつきが希薄になる現代において、「人の顔が見えるつながり」や「生きたコミュニケーション」の価値を見つめ直すことが保育においても大切だと考えている。

  • 地域との協働:「地域で育つ子どもたちは、地域の大人たちによって守られていく」という信念を持ち、町内会活動にも積極的に参加している。

  • 恩人への感謝:創業期から支えてくれた多くの恩人への感謝を忘れず、その恩を仕事で返すことを常に意識している。

 

自己認識と人生観

  • 「死」からの発想:「どう生きたいか」ではなく「どう死にたいか」という逆転の発想が、人生の迷いを減らしたと語っている。これは「死」を直視し、自分の死から発想する生き方である(『「どう死にたいか」から始める、生き方のデザイン』)。

  • 歌「ソラ」:20歳か21歳の頃に作詞した歌「ソラ」には、「悲しみも全部包み込んで、みんなを包む大きな空になりたい」という思いが込められており、保育士として、経営者として、一人の女性としての生きる姿勢を表している。歌うことは、呼吸機能向上、免疫力向上、ストレス軽減、脳の活性化など、多くの身体的・精神的メリットをもたらすと考えている(『歌うことの効用』)。

  • 不屈の精神:「never give up」(決して諦めない)を自身の永遠のテーマとし、困難な状況でも努力し続けることの重要性を強調している。完璧主義ではなく、「何度でもやり直せばいい」という柔軟な姿勢を持つ。

  • 「調和」の追求:「論語」の精神や渋沢栄一の「論語と算盤」から影響を受け、「調和が最も大切」という理念を持つ。これは「和を以て貴しと為す」という聖徳太子の教えにも通じ、体裁だけでなく本質的な相互理解とぶつかり合いを含んだ「和」を重視している(『なるなる憲法』)

  • 行動力:自身の経験から「行動した方が良い」とわかっているのに行動しないのはおかしいと考え、小さなことでも「今できることは今やる」ことを重視している。

 

著書・メディア出演

 

 

  • メディア出演:

    • テレビ: UHB『みんなのテレビ』、HTB『イチオシ』、HBC『今日ドキッ!』、TBSテレビ『Nスタ』『NEWS23』『あさチャン!』、TVh『ゆうがたサテライト~道新ニュース』、STV『どさんこワイド179』など多数。

    • ラジオ: HBCラジオ『ほっかいどう元気びと』。

    • その他: 『広報さっぽろ』、『ジョブキタ』、札幌商工会議所月刊誌『さっぽろ経済』などに掲載。

 

 

資格

  • 保育士。

  • 宅地建物取引士。

 

関連人物

  • 母、姉、妹:アイエムアイの活動に家族として深く関わっており、家族ぐるみでの協働を実践している。妹は警備業、姉はデザイン(採用ポスターなど)に関わる。

  • 堀野先生:キッズルームなるなるの木TOYOHIRAの嘱託医を務め、北川仁美にとって忘れられない恩人の一人である。故人。

  • K先生:アイエムアイの元保育士長であり、北川仁美が厚く信頼を寄せているスタッフの一人。ボランティアから勤続10年になるスタッフFさんもいる。

  • 皆川先生(きたあかり法律事務所):面会交流サポート事業に関連し、法律家の視点から面会交流のこれまでと今後について助言を受けている。

  • 小川先生(公証人):アイエムアイの定款作成に関わり、北川の事業を評価。

  • 高橋美穂(政治家):北川が個人的に応援している人物。

 

 

 

 

 

 


 

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